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仕込みをした原料に、酢酸菌の菌膜をうつし、人が呼吸をするように酢酸発酵させ、酢に変えていく。
これが昔から伝わるお酢の作り方です。残念ながら現在ではこのような伝統の製法を守り続けるメーカーはごくわずか。
近藤酢店では、創業当時の工程と技術を守り続けています。手間暇かかっても、「美味しいお酢を造り、お客様にお届けする」それこそが私たちの使命であり、今後も守り続けていく「マルヤスの心」だと考えています。
昭和20年の空襲で一度は消失した蔵を建て直してから、70年以上この場所で同じ桶を使って毎日お酢を作り続けています。
お酢の香りや味わいは、「酢酸菌」という酢酸発酵を促す働きをする菌の個性によるもの。この菌を別の場所に移してお酢を造ったとしても、室内環境の違いから全く同じ菌にはならず、そのため全く同じ味のお酢を作ることはできません。
再建以来、蔵についているこの菌のおかげで、私たちは、伝統の風味を持つ、マルヤス印のお酢を皆様へお届けすることができるのです。
仕込み使う酒粕には、7年もの間しっかりと熟成させた酒粕を使っています。熟成させた酒粕は、味噌のような茶色に変化します。これは、旨みの元が豊富に含まれている証拠。
同時に香りにも深みが増すため、ふくよかな香りと、コクと旨味を感じるお酢に仕上げることが出来るのです。
私たちは、「静置法」という昔ながらの自然な製法でお酢を造っています。
お酢の元となる仕込み液を、表面に張った酢酸菌の力で、ゆっくりと時間をかけて自然に発酵させていきます。発酵には、温度調整と菌膜のこまめな管理がとても重要。経験と感覚が頼りとなる作業です。様子を見ながら、毎日、対話するように作業をしていきます。発酵にかかる時間は、1ヶ月から3ヶ月。その後さらに、蔵を再建した当時から代々受け継いできた、木製の桶の中でじっくりと熟成させます。
昔ながらの製法で手間と時間をかけて造られたお酢は、旨味の元が飛ぶことなく、まろやかな味となります。
こうして出来たお酢は、衛生管理が行き届いた岳美の工場に送られ、殺菌・瓶詰めされたのち、出荷されます。
お子様からお年寄りの方まで、毎日の食生活に取り入れてほしいものだからこそ、安心・安全は最低条件と考えています。合成甘味料や保存料は使わずに、自然由来の甘味を活かした、美味しくて体に優しいお酢をお届けします。
職人が手間と時間をかけてゆっくりと熟成させたマルヤスのお酢は、お酢独特の鼻にツンとくる香りがやわらぎ、まろやかな風味が特徴。お客様から、「普段はお酢が苦手なお子様や、男性にも、喜んで食べてもらえた」という嬉しい声をいただいております。小さなお子様から、お酢が苦手な男性、お年寄りまで、ご家族みんなでお使いいただけます。
マルヤスの延命酢は、自然由来の甘みが特徴の、まろやかな、やさしい味のお酢。
みかんから造った果実酢に、ハチミツやブドウ糖、食塩を加え調味しています。
飲みやすく、そのままでお料理にお使いいただけるよう、バランスよい味に仕上げました。
合成甘味料や保存料は不使用。安心して、毎日の食卓にお使いいただけます。
その誕生は、2代目夫人の実家が清水(現在の静岡市清水区)でみかん農園を営んでいたことがきっかけでした。形や大きさが不揃いという理由から、出荷できないたくさんのみかん。どうにかして、それらを有効利用できないものか?
そこで考えついたのが、みかんを使ったお酢造りでした。2代目夫人の実家のみかん農園は無くなってしまいましたが、現在でも糖度が高く味が良いとされる静岡産の温州みかんを使い続けています。
お酢づくりに適した静岡の温暖な気候、名産であるみかん。延命酢には、静岡の風土が育んだ美味しさが詰まっています。
「お客様にお酢の力で元気に長生きしてほしい」との思いから名付けられた延命酢。
今では新聞などのメディアにも取り上げられ、全国に知られるように。
40年以上の歴史を持つ、皆様に愛されるロングセラー商品となっています。
「お酢」と聞くと、「使い方がわからない」「調合が難しそう、めんどう」と言ったイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか。やさしい甘味にほんのりと塩味を加えて造った延命酢は、お砂糖やお塩の調合いらず。そのままで、色々なお料理にお使いいただけます。
何度も試行錯誤を繰り返した末にたどり着いた、バランスのよい味が、様々な素材の美味しさを引き立てます。お水や炭酸水で4倍程度に薄めて、爽やかなビネガードリンクとして。
野菜や果物を漬ければ、手軽にフルーツ酢やピクルスが作れます。
お料理が苦手な方や、手軽にパパッとお料理したい方に、ぜひお使いいただきたいお酢です。
近藤酢店では、現当主である3代目一家、そして従業員が力を合わせて、伝統のお酢造りを今につないでいます。
「小さな頃から、蔵は、私にとって大事な居場所でした。」
「一度外に出て働いたことで、より一層、家業の大切さがわかりました。」
「曽祖父から祖父、そして父へと、3代に渡り守ってきた近藤酢の伝統と心を、自分たちが守っていきたい。
その思いで日々、お酢造りに励んでいます。」(武井 孝祐)